使用しなくなった電線が多くある場合、処分方法に迷う人もいるかもしれません。一般的にはリサイクル処分することが多い電線ですが、実は売却する方法があることをご存知でしょうか。
本記事では廃電線の処分に困っている人のために、売却の方法や注意点、売却するコツについて解説します。
電線はリサイクルで処分するのが一般的
電線といえば電柱に架けられている電線を思い浮かべる人が多いですが、パソコンケーブルや延長コード、家電のケーブルも電線です。
電線やケーブルには、銅やアルミニウムなどの金属が使用されており、それらの金属はリサイクルできるため、電線を処分する場合はリサイクルできるケースがあります。
一方で、電線に使用されているビニルやポリエチレンといった被覆廃材は再利用が難しいため、あまり積極的に行われていない状況です。産業廃棄物として処分されることが多く課題となっています。
被覆廃材の高騰を防ぐために、リサイクルに取り組んでいる処分業者が増えつつある段階です。
廃電線の回収ルートとは
処分すべき廃電線を抱える事業者の例としては電線会社や工事会社、電力、通信会社などが挙げられます。
電線会社や電力会社から出た廃電線は、電線会社系列の解体業者によって回収され、主に電線会社で再生されるのです。
工事会社やその他の発生源から出た配電線は、廃品回収業者が対応に当たります。
その後、ナゲット加工業者と呼ばれる解体業者で作業が進められます。
廃電線の回収場所がどこであっても一度加工業者を通してから再生されるというルートが基本の回収ルートです。
廃電線をリサイクルする流れ
廃電線はどの様な流れでリサイクルされるのか見ていきましょう。
まず廃電線は銅などの導体と、ビニルなどの被覆材に分けられます。材料ごとに分けられた導体は、銅製品や電線としてリサイクルされます。銅が含まれていない被覆材は、サーマルリサイクルやマテリアルリサイクルされるケースが多いでしょう。
サーマルリサイクルとは、高炉原料・燃料油・固形燃料などへの再生を指します。一方マテリアルリサイクルは、電線やその他の配線、プラスチック製品への再生です。リサイクル方法によって、廃電線の再生後の姿が異なります。
廃棄費用の高騰や産業廃棄処分場の規制強化などの影響もあり、リサイクルできるものはリサイクルをしよう、資源を大切にしようという動きは盛んに行われています。
しかし導体と被覆材を分ける作業は容易ではなく、これからの課題とされているのが現状です。
廃電線のリサイクル技術
廃電線のリサイクル技術は、混合被覆材分別技術と材料判別技術の主に2つに分けられます。混合被覆材分別技術とは材質が複数混ざっている被覆材をそれぞれの材質に分別する技術です。この技術には、静電分別方式と比重分別方式の2種類があります。
静電分別方式は高圧放電により材料を帯電させ分別をする方法です。一方比重分別方式は、水流により導体とプラスチックの比重を利用して分別する方法です。
材料判別技術は材料の種類ごとに分別する方法で、使用されている材料の特定などが必要になります。蛍光エックス線や中赤外、プラズマ方式などが用いて廃電線を材料ごとにリサイクルします。
廃電線を売却する方法もある
廃電線はリサイクルで処分されることが一般的であると前述しましたが、実は売却する方法もあります。売却には大きく分けて電線を製品として売却する方法と、電線を金属として売却する方法の2通りがあります。
製品として売却する場合は製品が動作すること、つまり通電をしている必要があります。一方で金属として売却する場合は通電している必要がありません。
金属として売却する際はスクラップ業者を利用します。スクラップ業者では、電線の価値ではなく金属の重さで買い取りをしており、1kgあたりの単価で買い取ってもらえます。導体の含有量が多いほど、買取価格が高額になるのが一般的です。しかし市場の動向によっては、思ったより買取価格がつかない場合があるので注意しましょう。
また、安い雑線は、市場の動向によっては買取を拒否される場合があります。市場動向がよほど低迷していない限り買取を拒否される可能性は低いですが、買取価格は一定ではありません。
同じ導体でも今後も高額で買取をしてもらえる保証はないので、買取依頼をするタイミングがとても重要です。したがって売却の際は市場の動向をチェックし、売却のタイミングを見て売却することをおすすめします。
廃電線の主な売却方法
スクラップ業者以外にも、廃電線の売却方法はいくつかあります。主な売却方法を3つ下記でご紹介します。
リサイクルショップを利用する
売却を検討している電線が通電している場合は、リサイクルショップで買い取ってもらえます。用途や、売却時の需要によって買取価格は多少の変動をしますが、場合によっては高値で売却できる可能性があります。
ただしリサイクルショップであれば、どこでも買取をしてもらえるわけではありません。似たようなリサイクルショップでも取り扱っていない場合があるので、買取対応が可能か確認してから依頼をすると良いでしょう。
しかし普段は買取サービスを実施しているリサイクルショップでも、需要と供給のバランスによっては、買取を行っていない、引き取りのみである場合があるため注意が必要です。
売却するタイミングを見て買取依頼をしなければならないデメリットはありますが、基本的には通電する電線なら手軽に売却処分できます。
インターネットオークションで売却する
インターネットオークションでの売却の場合、買い手と売り手が直接やり取りを行うため、リサイクルショップよりも高値で売却できる可能性があります。
しかし、インターネットオークションでの売却の際、買い手は実物を手に取ってみることができません。特にインターネット上のやりとりでは誤解や、小さな行き違いが起こりトラブルになるケースもあるため、細心の注意が必要となります。
インターネットオークションでの売却をする場合は、さまざまな角度から写真を撮るなどの工夫をし、状態がわかるようにしましょう。詳細部分に商品の状態や説明を細かく記載するなど、トラブルをできるだけ防げるよう心がけることが大切です。
不用品買取業者にお願いする
売却方法の一つとして不用品買取業者を利用することも可能です。不用品買取業者に依頼すれば、インターネットオークションの出品手続きやリサイクルショップへ持っていくための手間が省けます。手軽に処分できるだけでなく、買取品目が幅広いのも特徴です。このため電線だけでなく、手元にある不用品をまとめて買取をしてもらえるでしょう。
しかし、スクラップ業者やリサイクルショップ、インターネットオークションで売却する場合と比べると買取額はあまり高くない傾向があります。値段をつけてもらえない場合もあるので注意が必要です。また、業者によっては電線の買取をしていない場合もあり、他の業者との比較がしにくい場合もあるでしょう。
多くの不用品回収業者では、ホームページに大まかな取扱品目が記載してあったり、お問い合わせフォームが設置されていたりするので、一度問い合わせをしてから買取依頼をしましょう。
まとめ
売却の方法はいくつかご紹介しましたが、検討中の電線がいくらで買取をしてもらえるのか気になる方はまずは査定依頼をしましょう。
サテイGO!では査定品目が豊富で電線の査定も可能です。査定方法は、電話査定に加え、LINEでも行っており、商品を写真で撮影しLINEで送るだけで査定できます。空いた時間で簡単に査定依頼できるのがポイントです。
最短当日で買取が完了する場合もあり、査定から買取までのスピードが早く時間がかかりません。電線の処分をお考えの方は、一度サテイGO!で買取を検討ください。